(ネタバレ注意!)ノベルゲーム「ななしのおろち 冬」をプレイしました。
今回は、「BLUE AZALEA」の義弓くーさんによるノベルゲーム「ななしのおろち 冬」をプレイさせて頂きましたので、感想を書いていきたいと思います。
なお、僕が「ななしのおろち」シリーズをプレイするのはこれで4つ目です。過去3作品の感想は以下からどうぞ。
「ななしのおろち 春」(DLはこちらから)
「ななしのおろち 夏」(DLはこちらから)
「ななしのおろち 秋」(DLはこちらから)
全部で7部作になる予定とのことで、ちょうどこの「冬」が中間となるわけですね。謎の一部が明らかになりつつも更なる謎が提示されるお話で、自分もあれこれ考えながら読ませて頂きました。
以下、ネタバレ注意です。
僕は4時間ほどであとがき、おまけシナリオを含めた全てのテキストを読み終えました。今回も細かいところまで丁寧に作りこまれており、素晴らしい出来栄えだったと思います。シナリオと演出の濃度はどちらも高く、読了後は大きな満足感が得られました。
まずはシナリオについてです。
このシリーズの個性の1つとして、「超常現象に対して、きっちりと理屈のある方法で立ち向かう」というのがあると思います。今回もその点は健在で、キャラクター達と共に「どうすればいい?」と考えながら読ませて頂きました。とはいえ、今回は敵もかなり強く、絶望感がすごかったです……! 特に、第7段の冒頭と第8段の終盤はこちらまでゾッとしてしまうほどでした。「これ、詰んでね?」と思うことも何度かありましたが(笑) そこから仲間と力を合わせて解決する展開は実にアツかったです。
毎回思うのですが、これだけロジカルな解決方法を準備できるのは素晴らしいです。同じく創作をする者としては、「物語の世界に深く入り込み、その上で頭を働かせないとこうしたシナリオは書けないのでは」とも思いました。空想の解像度が高いのかな……。この点は、毎回感動している気がしますね(笑)
また、今回は今まで明かされなかった謎の一部が見えてくるのですが、その点もワクワクしました。特に、小拍や千枝理に関する事実が少し見えてきたところは非常に面白かったです。小拍と千枝理、そしてメリーは、元々そういう関係性だったのですね……! 「ななしのおろち 夏」第三段の展開がここまで重要な意味を持ってくるとは思っていなかったので、なおさら驚きました。
(余談ですが、千枝理の元ネタが「チェリー」であると知った時は吹き出しました(笑) いや、古風で良い名前だと僕は思います……!)
今後の展開についてはあとがきでも少し触れられていましたので、自分もぼんやりと考えてみました。おそらく、小拍や千枝理は謎の核心に近いところにいる人物なのだとは思います。が、それ以上のことは僕の力では分かりませんでした。あとがきの書き方を見るに、何かあっと驚くような事実が隠されていると思うんですけどね……! ちょっと悔しいところではありますが、これからどう展開していくのかを見届けたいと思います。
演出については今回も素晴らしかったです。この作者様の別作品「十三階段の花子さん2」は迫力あるバトルシーンが見どころでしたが、第8段のバトルシーンはそれに負けず劣らずの出来栄えであったと思います。構図の使い方がうまく、「何が起こっているのか」がよく分かりましたし、スピード感のある見せ方も良かったです。また、今回は色の使い方も印象的で、敵の禍々しさは画面を超えてこちらにも伝わってくるようでした。メリーさんの体がバラバラになった時の絶望感はしばらく忘れられそうにないですね……!
また、今回もSEを実に効果的に使っていると思いました。タイトル画面の「ドンドンドン!」はいきなりビビりましたし(笑) 脅威がゆっくりと近づいてくるシーンでの音は大変怖かったです。
イラストも非常に丁寧に作られていたと感じます。特に、5人が9歳の時の姿が出てくるシーンはびっくりしました……! 表情もコロコロと変わりますし、「これ、どれだけの手間がかかるんだろう」なんてことも気になってしまいました(笑) こうした細かやな作り込みは、本作品の大きな見どころの1つだと思います。
だいたいこんなところでしょうか。
「ななしのおろち」らしさは健在ですが、特に演出面は更なる進化を遂げている作品で、大変楽しく読めました。今後が気になる展開でしたので、次回作が出たら必ずプレイしたいと思います。素敵な作品をありがとうございました!
なお、僕が「ななしのおろち」シリーズをプレイするのはこれで4つ目です。過去3作品の感想は以下からどうぞ。
「ななしのおろち 春」(DLはこちらから)
「ななしのおろち 夏」(DLはこちらから)
「ななしのおろち 秋」(DLはこちらから)
全部で7部作になる予定とのことで、ちょうどこの「冬」が中間となるわけですね。謎の一部が明らかになりつつも更なる謎が提示されるお話で、自分もあれこれ考えながら読ませて頂きました。
以下、ネタバレ注意です。
僕は4時間ほどであとがき、おまけシナリオを含めた全てのテキストを読み終えました。今回も細かいところまで丁寧に作りこまれており、素晴らしい出来栄えだったと思います。シナリオと演出の濃度はどちらも高く、読了後は大きな満足感が得られました。
まずはシナリオについてです。
このシリーズの個性の1つとして、「超常現象に対して、きっちりと理屈のある方法で立ち向かう」というのがあると思います。今回もその点は健在で、キャラクター達と共に「どうすればいい?」と考えながら読ませて頂きました。とはいえ、今回は敵もかなり強く、絶望感がすごかったです……! 特に、第7段の冒頭と第8段の終盤はこちらまでゾッとしてしまうほどでした。「これ、詰んでね?」と思うことも何度かありましたが(笑) そこから仲間と力を合わせて解決する展開は実にアツかったです。
毎回思うのですが、これだけロジカルな解決方法を準備できるのは素晴らしいです。同じく創作をする者としては、「物語の世界に深く入り込み、その上で頭を働かせないとこうしたシナリオは書けないのでは」とも思いました。空想の解像度が高いのかな……。この点は、毎回感動している気がしますね(笑)
また、今回は今まで明かされなかった謎の一部が見えてくるのですが、その点もワクワクしました。特に、小拍や千枝理に関する事実が少し見えてきたところは非常に面白かったです。小拍と千枝理、そしてメリーは、元々そういう関係性だったのですね……! 「ななしのおろち 夏」第三段の展開がここまで重要な意味を持ってくるとは思っていなかったので、なおさら驚きました。
(余談ですが、千枝理の元ネタが「チェリー」であると知った時は吹き出しました(笑) いや、古風で良い名前だと僕は思います……!)
今後の展開についてはあとがきでも少し触れられていましたので、自分もぼんやりと考えてみました。おそらく、小拍や千枝理は謎の核心に近いところにいる人物なのだとは思います。が、それ以上のことは僕の力では分かりませんでした。あとがきの書き方を見るに、何かあっと驚くような事実が隠されていると思うんですけどね……! ちょっと悔しいところではありますが、これからどう展開していくのかを見届けたいと思います。
演出については今回も素晴らしかったです。この作者様の別作品「十三階段の花子さん2」は迫力あるバトルシーンが見どころでしたが、第8段のバトルシーンはそれに負けず劣らずの出来栄えであったと思います。構図の使い方がうまく、「何が起こっているのか」がよく分かりましたし、スピード感のある見せ方も良かったです。また、今回は色の使い方も印象的で、敵の禍々しさは画面を超えてこちらにも伝わってくるようでした。メリーさんの体がバラバラになった時の絶望感はしばらく忘れられそうにないですね……!
また、今回もSEを実に効果的に使っていると思いました。タイトル画面の「ドンドンドン!」はいきなりビビりましたし(笑) 脅威がゆっくりと近づいてくるシーンでの音は大変怖かったです。
イラストも非常に丁寧に作られていたと感じます。特に、5人が9歳の時の姿が出てくるシーンはびっくりしました……! 表情もコロコロと変わりますし、「これ、どれだけの手間がかかるんだろう」なんてことも気になってしまいました(笑) こうした細かやな作り込みは、本作品の大きな見どころの1つだと思います。
だいたいこんなところでしょうか。
「ななしのおろち」らしさは健在ですが、特に演出面は更なる進化を遂げている作品で、大変楽しく読めました。今後が気になる展開でしたので、次回作が出たら必ずプレイしたいと思います。素敵な作品をありがとうございました!
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