(ネタバレ注意)「彼女たちは兄の夢を見るか?」を読みました。
エイトストーリーズの感想も、半分まできました。これを読んでいる方には、すでに答えを知っている方も多いのではないかと感じます。そんな人にとっては、こんな記事は面白くもなんともないかもしれませんw
しかし、何よりも自分が楽しいです。エイトストーリーズを楽しみに待っていたファンのひとりとして、最後まで続けていきたいと思います。
さて、本日は「彼女たちは兄の夢を見るか?」です。これも、完成度の高い物語であったと感じます。以下、ネタバレ注意。
まずは、読者としての感想から。
主人公は史とゆかりです。ふたりは、3年前より距離が広がってしまっていましたが、「昔話でもしませんか」というゆかりの提案から、再び心の距離が縮まっていきます。兄の死の原因を調べる、という目的が推進力を生んでいて読み応えもかなりあります。ラストも綺麗にきまっていましたよね。これからふたりはどのように生きていくのだろう、と想像力をかきたてられ、読後感はかなり良かったです。
文章はごてごてと飾らず、読みやすいです。1人称は交互に入れ替わりながら進行していきますが、すごく「らしい」発言、心理描写が多くて、好感が持てます。総じて、かなり綺麗にまとまった物語だと感じました。
では、次に作者としての感想を。
全体的に大きな癖がなく、万人受けしやすい作品だと思います。特徴をいうとするならば、リアリティあふれる女性の描き方があがると思います。主人公である2人は、単に「かわいらしい女の子」ではありません。お互いを尊敬しつつ、一方でかすかに憎みあっている。そういった一筋縄でいかない感情を持ち、その一方で、少しずつでも成長したいと願っている。繊細な乙女心を簡素な文章で表現できていると感じます。女性と話すのが苦手な自分にはできそうにないですねw
では、最後に作者さん当てについて。
おそらく「だいだいsnow」の栗桐文輝さんだと思います。「彼女たちは兄の夢を見るか?」は、「だいだいsnow」に通じる点がいくつかありました。女性2人が主人公であること、性格の違う彼女らが、同じ目的のために奮闘する物語であること、女性の心理描写が秀逸であること、などです。加えて、「主人公のひとりが、変わった能力を持っていること」もあげておきましょう。全体的に癖のない物語で、作者さん当てのヒントとなるとっかかりは多くありません。しかし、「女性の心理を描くことに長けている」点は、参加した作者さんの中ではかなり大きな特徴になりえると考えます。
他に候補を挙げるとするならば、藍恋さんでしょうか。藍恋さんの作品には、自らの役割を果たそうと奮闘する女性が登場しますよね。しかし、「イマドキの女の子」をリアルに描くことが多い、という点では、やはり栗桐文輝さんの方が疑わしいと思います。それから、心理描写に長けている、という点では、ケイトーさんもあがるかな? しかし、ケイトーさんの文体とは少し違うかな、という印象があります。
以上です。たぶん栗桐文輝さんでよいと思います。「Novelers’ materialにようこそ」、「without you」と比べれば幾分自信がありますが、それでも壮大に間違っていたらごめんなさいw
では、引き続き感想を書いていきます。
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しかし、何よりも自分が楽しいです。エイトストーリーズを楽しみに待っていたファンのひとりとして、最後まで続けていきたいと思います。
さて、本日は「彼女たちは兄の夢を見るか?」です。これも、完成度の高い物語であったと感じます。以下、ネタバレ注意。
まずは、読者としての感想から。
主人公は史とゆかりです。ふたりは、3年前より距離が広がってしまっていましたが、「昔話でもしませんか」というゆかりの提案から、再び心の距離が縮まっていきます。兄の死の原因を調べる、という目的が推進力を生んでいて読み応えもかなりあります。ラストも綺麗にきまっていましたよね。これからふたりはどのように生きていくのだろう、と想像力をかきたてられ、読後感はかなり良かったです。
文章はごてごてと飾らず、読みやすいです。1人称は交互に入れ替わりながら進行していきますが、すごく「らしい」発言、心理描写が多くて、好感が持てます。総じて、かなり綺麗にまとまった物語だと感じました。
では、次に作者としての感想を。
全体的に大きな癖がなく、万人受けしやすい作品だと思います。特徴をいうとするならば、リアリティあふれる女性の描き方があがると思います。主人公である2人は、単に「かわいらしい女の子」ではありません。お互いを尊敬しつつ、一方でかすかに憎みあっている。そういった一筋縄でいかない感情を持ち、その一方で、少しずつでも成長したいと願っている。繊細な乙女心を簡素な文章で表現できていると感じます。女性と話すのが苦手な自分にはできそうにないですねw
では、最後に作者さん当てについて。
おそらく「だいだいsnow」の栗桐文輝さんだと思います。「彼女たちは兄の夢を見るか?」は、「だいだいsnow」に通じる点がいくつかありました。女性2人が主人公であること、性格の違う彼女らが、同じ目的のために奮闘する物語であること、女性の心理描写が秀逸であること、などです。加えて、「主人公のひとりが、変わった能力を持っていること」もあげておきましょう。全体的に癖のない物語で、作者さん当てのヒントとなるとっかかりは多くありません。しかし、「女性の心理を描くことに長けている」点は、参加した作者さんの中ではかなり大きな特徴になりえると考えます。
他に候補を挙げるとするならば、藍恋さんでしょうか。藍恋さんの作品には、自らの役割を果たそうと奮闘する女性が登場しますよね。しかし、「イマドキの女の子」をリアルに描くことが多い、という点では、やはり栗桐文輝さんの方が疑わしいと思います。それから、心理描写に長けている、という点では、ケイトーさんもあがるかな? しかし、ケイトーさんの文体とは少し違うかな、という印象があります。
以上です。たぶん栗桐文輝さんでよいと思います。「Novelers’ materialにようこそ」、「without you」と比べれば幾分自信がありますが、それでも壮大に間違っていたらごめんなさいw
では、引き続き感想を書いていきます。
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