(ネタバレ注意!)サウンドノベル「千夏ちゃんとあそぼう」をプレイしました。

本日もサウンドノベルのご紹介を。「素敵すぎる世界」さん(http;//sutekisugirusekai.at.webry.info/)の「千夏ちゃんと遊ぼう」です。プレイ時間は10分くらいでした。以下、ネタバレ注意です。
















プレイ時間は短い作品でしたが、結構ズッシリとした読後感を与えてくれる作品でした。主人公や「千夏ちゃん」は、目的を達成するために自分の性を武器に使います。ダークといえばダークな内容なんですが、「こういう女性も、確かにいるよな」と思えるところが1番怖かったですねw 性行為をこれだけ目的化している人は少ないと思いますが、「性に対して抵抗がない人」っていうと、結構いますよね。僕の知り合いにも「単なる友人とだって暇なときには○○○する。せっかく男女の身体を別々に持ってるんだから使わないと」なんてことをサラリと言ってのける人がいます。僕は、「そういう生き方だと、苦労も多そうだな」なんて勝手に心配しているんですが。
確かに、肉体関係なんて一瞬のつながりに過ぎません。でもその一方で、性的関係によって何かが生まれてしまったり、大切なものが壊れてしまったりするのもまた事実で。この物語を読んで改めて、「『肉体関係は重たいもの』としていた方が楽そうだ」と思いました。
今作のオチも、少しブラックな教訓がこめられていて上手いなと思わされました。短いけれども読者を小さく震え上がらせる、そんな物語だったと思います。

文章についても少し。短編所以でしょうか、本筋に関係のある文章以外はかなりばっさりとカットされています。正直に言いますと、少しばかりばっさり切りすぎだという気もします。一年後へと飛ぶときさえも物語がポンポンと進んでいくため、読者としては置いてけぼりを食らっているような感覚になりました。
しかしその一方で、登場人物たちの心理描写は上手いです。1番好きな文章は、
「愛の果て、それはすなわち快楽のむさぼり。」
のところですね。この言葉は、シンプルながら主人公の性格をよく反映しています。こういう風に、「そのキャラクターだからこそ言える言葉」をさらりと書けるのは羨ましいです。僕の作品では、「この台詞を言うのは誰でもいいんじゃない?」と思えてしまうところが多いので、見習いたいものです。

ややダークな話ですが、かなり楽しめました。1番強く感じたのは、「やっぱり、女性には注意しよう」ということですねw プレイ時間も短いので、皆さんも是非プレイしてみてください。

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